ロゴデザインについて考えてみる

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今回はロゴデザインについて考えてみます。ブランドロゴは、企業、商品、サービスの理念や世界観を象徴的に表すものです。ロゴデザインは人々に明確な印象を与え、そのブランドについての様々な記憶を想起させるうえで重要な役割を果たします。したがって、ブランドを効果的に運用し、あなたの企業、商品・サービスをブランド化したいと考えるならば、様々な視点からロゴデザインを考え、適切にデザインを行うことが重要です。以下、そのための考え方を書いていきたいと思います。

ロゴデザインを取り巻く環境の変化

昨今では、ブランドロゴの扱いは以前とは変わってきています。これまでブランドロゴは5年、10年と長く使われることを前提にデザインされてきました。そのため時代が少々変わっても影響を受けないような、流行とは少し距離を置いたものを考えることが求められてきました。特に大企業では、ロゴの変更となるとサイネージや商品など物理的に使用する範囲が膨大で、その更新費用も馬鹿ならない事もその理由の一つです。一方ネット時代に入り、ブランドロゴを取り巻く環境は大きく変わりました。ネットのみで展開するIT・サービス系企業の登場などにより、商品やサービスの早いサイクルでの変化やPCやスマホでの閲覧を前提とした考え方が求められるようになりました。また制作費用も、クラウドソーシングの登場により大きく下がりました。

ロゴデザインに必要な3つの考え方

とはいえ、ブランドロゴをデザインするにあたって考えなければならない基本的な要素は大きくは変わっていません。一般的にブランドロゴのデザインでは、主に以下の3つの項目を重視します。

 独自性・・・他と違う独自のデザイン。差別性のあるデザイン

 汎用性・・・ウェブや紙媒体、商品、サインなどどんなメディアにも対応するデザイン

 永続性・・・長く使えるデザイン。すぐに古びないデザイン。

これらは業種によって内容や重要度は異なりますが、ロゴデザインをするうえでは必ず考慮しなければならない項目です。例えば昨今では盗作問題で世の中をにぎわせた某ロゴ、これは独自性の意識が希薄だったといえます。また、ひとくちに独自性と言ってもただ他と違えばいいというものではなく、その会社らしさや業種らしさが表現されていなければなりません。ブランドロゴとはそのブランドを視覚的に象徴し、伝えるためのものでもありますから、ロゴから業種やサービスのイメージが伝わったほうが、認知という意味でも効率的です。独自性を考えることは、ブランドのポジショニングやブランドアイデンティティを考えることでもあります。いま世の中にある既存のブランドに対しどう距離をとるのか、あるいは全く新しい事業、サービスで今までにないイメージを打ち出していくのか。それによりロゴの表現も変わってきますので、ロゴのデザインに入る前に、自分たちはどんな分野でどのようなビジネスをしていくのか明確にしなければなりません。

汎用性については、そのブランドロゴがどのような場面で使用されユーザーの目に触れるのかを想定した、視覚的に効果のあるデザインであることが求められます。弊社がブランドロゴをデザインする際には必ず、ロゴ単体のデザイン加え、ウェブやサイン、商品などに使用されたときのイメージをあわせて作ります。これは社内でのデザインの検討と、お客様に実際の使用シーンを想像してもらうことに役立ちます。

ブランドイメージを新鮮に保つために

永続性については、いくら経済のサイクルが早い時代とはいえ2,3年で古びてしまうようなデザインは良いデザインとはいえません。デザインの世界には流行が存在しますが、むやみに流行を追ったデザインはそのブランドの独自性を希薄にし、ロゴデザインの耐用年数を下げることにもなります。ブランドアイデンティティやセグメント、視覚認知的な有効性、ブランドのライフサイクルなど様々な視点を導入しつつも時代感うまく表現し、新鮮かつ普遍的なデザインが理想のロゴデザインといえるでしょう。そのため多くの企業では定期的にロゴのリデザインを行います。前述の通り、ブランドロゴはそのブランドを視覚的に象徴するものであり、そのブランドに関わるブランドイメージやブランド連想が蓄積されています。ロゴのリデザインはそのような資産を損なわいよう最新の注意をはらいながら、時代に合わせデザインを変えていきます。また、ブランドを視覚的に表現する要素は、ロゴだけではなくビジュアルやサブグラフィック(ロゴ以外の象徴的な視覚要素)もあります。それらを時代に合わせ更新して組み合わせていくことでも長く新鮮なイメージを保つことができます。例えば毎回変わるgoogleのトップページのロゴはひとつの解決法といえますし、ロゴを変えずにトーン&マナーを更新することも有効です。

次回はそのトーン&マナーについて書いてみたいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。

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