3C4P分析をやってみよう(3C編)

こんにちは、イルミナスの常見です。今日は前回のSWOT分析に引き続きブランドの基礎をつくるための手法として、3C4P分析について書いてみたいと思います。まずは3C分析について。

3C分析とは

3CとはCompany(自社)、Competitor(競合)、Customer(顧客)の頭文字をとったものです。自社と自社を取り巻く環境を客観的に把握し、事業計画やブランドをつくるための基礎となる項目を整理します。

Company – 自社

まず自社については、自社の強みを抽出します。こちらは前回のSWOT分析をやっていれば整理できていると思いますので、まずはSWOT分析をやりましょう。(SWOT分析についてはこちら
そして組織について。自社にどんな部署に何人いて、リーダーは誰で、それぞれどんな役割で正社員とアルバイトはそれぞれ何人いるか、といったことをあらためて整理します。社内の人的リソースでどんなことができるのかを客観的に把握することで、ブランディングを行う際や事業計画をたてる際に、社内のどなたが何を担当するか、社内で賄えるのか、賄えなければ外注をするのかといった判断ができるようになります。

Competitor – 競合

競合についての分析では、まずはどんな競合他社がいるかを整理します。それぞれの会社の事業規模や得意分野も具体的に上げていきます。これは組織同様、私よりもお客様のほうが詳しい場合がほとんどだと思いますのでヒアリングを中心に行います。その一方で、同業以外の競合以外の存在も考慮します。

同業以外の競合とは

例えば、以前私が担当したコーヒーの専門店さんでは、地域での同業の競合はほとんど見当たりませんでした。しかしそのお店は、コーヒーの専門店でもあると同時に、地方の食品やうつわ、雑貨も扱う小売店でもありました。今風にいえばライフスタイルショップやセレクトショップといえる業態です。自社をコーヒーの専門店としてとらえるか、ライフスタイルショップととらえるか。市場や競合との関係で、自社や事業をどこに位置づけるのかが変わってくるのです。その地域では大型のショッピングモールの開店予定があったため、そこに入るテナントやショッピングモール自体が競合になる可能性がありました。ブランドをつくる場合、「自分たちは何屋か」ということを明確化し、業界や競合との関係の中でブランドをどのように位置づけて勝負していくかを決めます。これらをマーケティング/ブランディング用語で言うと、前者を事業ドメインの設定、後者はブランド・ポジショニングの設定となります。

最後に、競合他社のビジネスの取り組みなども把握しておきます。あの会社はこんな新商品を出した、こんなマーケティングをやっている、それによりこれだけ成果を上げているといったことをあげていきます。

Customer – 顧客

顧客については、大きく法人か個人で別れますが、共通して重要なポイントは顧客視点での商品・サービスの価値がどこにあるかということです。ブランディングにおいて商品・サービスの価値は、大きく合理的価値と情緒的価値にわけられます。前者は顧客にとって直近の課題や悩みを解決する価値、顧客にとって感覚的でポジティブなイメージのある価値といえます。たとえば、衣料であれば水に濡れても乾きやすい、夏場涼しいといった価値は合理的価値で、飲食店であればおいしい、店内の居心地が良い、接客が良いなどは情緒的価値です。そうした価値を伝える顧客像をできるだけ詳細に設定していくことが3Cでの顧客分析です。その商品、サービスは誰がいつ、どこで、どんなときに必要なのかを具体的に想定していくことで、ブランディングの戦略が見えてきます。

以上の項目を整理すると

・組織

・業界の競合

・事業ドメイン(自分たちは何屋か)

・ポジショニング(自分たちの位置づけ)

・競合の取り組み

・顧客の想定、5W1Hを考える

これらを整理して3C分析となります。今日はここまでとさせていただきます。次回は4P分析について書いてみたいと思います。本日はお読みいただきありがとうございました。

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